当たりが出たらもう1本☆

~♪ビー玉、ベーゴマ、 風船ガムに ニッキと
えーと それから メンコとおはじきと・・
あっそうそう竹とんぼ!・・・やったわやった なっつかしいなぁ♪~
きのうの朝、ワンコの散歩の途中に、ひとりのご婦人に会いました。
もうだいぶ年配のご婦人ですがとても優しい雰囲気のきれいな方です☆
「かわいいワンちゃんですね」って声をかけてくださったんです♪
二言三言、交わしているうちに・・・
お互いが「・・・ん?」
そうして「・・・あっ!もしかして!?」
二人して同時にびっくりしちゃったんです。
三代目がこどもの頃、毎日のように遊びにいっていた『駄菓子屋さん』がありました。
誰の記憶にも残っているあの頃の『駄菓子屋さん』。
色とりどりのジュース、むき出しにおかれていた「あんこ玉」や「きなこ」のお菓子、あんず、当てクジ、模型ひこーき、食べられる不思議な紙・・・。
あの頃の駄菓子屋さんは三代目の好奇心をくすぐってやまないワンダーワールドでした。
記憶の中にある駄菓子屋さんは、いつも薄暗くて、使い込まれた木の台が妙につやっぽく並んでいて・・・天井から吊り下げられている様々なおもちゃ、カードのその奥に「駄菓子屋のおばちゃん」がニコニコわらって座っているんです。
その『駄菓子屋のおばちゃん』でした☆
「まぁまぁ!・・・大きくなっちゃって・・もうお子さんもいるんでしょう?」
なんていう「おばちゃん」に三代目は何を言っていいかわからなくなってしまいました。
いちど舐めたり口にしたお菓子は、もう戻しちゃいけないよ!なんて今考えれば当たり前すぎるようなコトを教えてくれたおばちゃん・・・。(あの頃はペロっとなめて戻しちゃうなんてこともあったんですねww)
2、30円で買った小さな小さなカップめんにお湯をいれてくれて、すごくオトナな「はじめての外食」気分を味あわせてくれたおばちゃん・・・。
まるであの頃から、ふいに現れたようなおばちゃんに、懐かしくも戸惑ったような気持ちでいました。
おばちゃん、こんなに小さかったっけ・・?いや小さくなっちゃったのかな?でも、元気でいてくれたんだ!
「おばちゃん」と別れた後、三代目は散歩のコースを思いっきり変えて、「駄菓子屋さん」に向かいました。
その駄菓子屋さんはもうとっくの昔になくなっているのは知っています。(ここでは書きませんが「屋号」もはっきり覚えています☆)
でもむしょうにソコに行ってみたくなったのです。
今は無くて、どこにも無くて、でも確かにソコにあったモノ・・。
どんなに探しても、もう見つからないあの頃のアレ・・・。
そのモノやアレが、幼い頃の自分自身のことなのか、時代の雰囲気のことなのか、分からないまま歩きました。
ひとつだけ分かっていたことは、ソコにいってももう駄菓子屋さんは無いっていうことです。
かつて、
まだ幼い三代目や友達が
水風船を買ったり、糸付の三角飴をしゃぶっていたソノ場所には
自動販売機が一台、立っていました。
納得がいったような、いかないような、そんな気持ちで缶コーヒーを買ったんです。
・・・目と耳を疑いました!
『おめでとうございます!30秒以内にもう1本お選びください!』

ウソみたいでしょ?でもホントなんです!
おばちゃん・・・駄菓子屋のおばちゃん!
あなたの駄菓子屋は、やっぱりすごいよ!昔のこどもにクジをひかせてくれたよ・・・。
『おにいちゃん、ほら!大当たり!』
あの頃のおばちゃんの声が急に聞こえたようなきがして
ばっかみたいに三代目、
こんなところで涙が出てきちゃって・・。
でもこの涙は流しちゃいけない
甘ったれた感傷の涙のような気がして
慌ててコーヒーを、ぐいっと飲みましたとさ☆マル!